コントロール幻想とは
コントロール幻想(Illusion of Control)は、
本来は偶然や不確実性に左右される事象に対して、
自分が制御できている、または影響力を持っていると感じやすくなる傾向を指します。
何が起きるか(現象レベル)
結果に関与している感覚が強まると、
不確実性の割合が過小評価されることがあります。
その結果、
実際の制御可能範囲と、主観的な制御感覚の間にズレが生じます。
FXでの出方(行動に現れる例)
- 裁量判断で回避できた場面を「常に再現可能」と感じる
- エントリーや決済のタイミングが結果を支配していると捉える
- 相場環境よりも自分の操作精度を重視する
- 偶然の連続をスキルの証拠として解釈する
起きやすい条件
- 自分の操作(クリック・裁量)が直接結果につながる場面
- 短期的に良い結果が続いた直後
- ランダム性の高い相場(低流動・指標前後)
- 結果を後から細かく説明できてしまう状況
制御可能範囲の錯覚
コントロール幻想では、
制御できる要素(手順・ルール)と、
制御できない要素(価格変動・外部要因)が混同されやすくなります。
その結果、
本来は確率で扱うべき部分まで、
操作や工夫で管理できると感じることがあります。
チェック項目(自己点検)
- 結果を左右した要因を「自分で制御可能/不可」に分けられるか
- 同じ操作をしても異なる結果が出た事例を確認しているか
- 成功例だけでなく失敗例も同条件で比較しているか
- 偶然要素を数値や分布として扱っているか
対処の方向性(制御範囲を限定する)
- 自分が制御できるのは「ルール順守」までと定義する
- 結果ではなく、実行一致(手順通りか)で評価する
- 確率的に起こりうるブレを事前に想定する
- 短期結果ではなく、サンプル数で判断する
関連バイアス
- 過信バイアス:判断精度や影響力を高く見積もる
- ダニング=クルーガー効果:自己評価が実力と乖離する
- 結果バイアス:結果で判断の良否を評価する
まとめ
コントロール幻想は、
不確実な結果に対して制御感覚が過剰になることで生じます。
制御可能範囲を明確に切り分け、
確率と手順を分離して扱うことで、影響を検出しやすくなります。

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