リスク回避/リスク選好の非対称性とは
リスク回避/リスク選好の非対称性は、
利益局面と損失局面で、
同じ人でもリスクに対する態度が逆転する現象を指します。
何が起きるか(現象レベル)
一般に、
利益が出ている局面ではリスクを避け、
損失が出ている局面ではリスクを取りやすくなる傾向があります。
この切り替わりは無意識に起こるため、
判断基準が一貫していないことに気づきにくくなります。
FXでの出方(行動に現れる例)
- 含み益が出ると早く確定したくなる
- 含み損が出ると「戻るまで待つ」選択をしやすい
- 利益局面では安全重視、損失局面では一発逆転を狙う
- 期待値よりも損益状態で判断が変わる
起きやすい条件
- 含み益・含み損がリアルタイムで見える状態
- 短期トレードで判断回数が多い場合
- 損益を金額で強く意識しているとき
- ルールよりも裁量比率が高い運用
判断軸の反転
この非対称性では、
本来同じ基準で扱うべきリスクが、
損益状態によって別物として扱われる点が特徴です。
その結果、
一貫した期待値判断が成立しにくくなります。
チェック項目(自己点検)
- 含み益と含み損で判断スピードが変わっていないか
- 同じ条件でも損益状態で行動が変わっていないか
- 利益時と損失時でリスク許容幅が異なっていないか
- 期待値ではなく感情状態で判断していないか
対処の方向性(一貫した基準を置く)
- 利確・損切り条件を事前に固定する
- 損益ではなく、条件一致・手順順守で評価する
- 含み益・含み損を見ない運用(通知・自動化)を検討する
- 単発判断ではなく、統計的な結果で振り返る
関連バイアス
- 損失回避:損失の不快感を強く避ける
- 後悔回避:将来の感情を避けるために判断が歪む
- 現状維持バイアス:不利でも状態を変えにくい
まとめ
リスク回避/リスク選好の非対称性は、
損益状態によってリスク態度が反転する点に特徴があります。
判断基準を事前に固定し、
状態に依存しない評価軸を持つことで、影響を把握しやすくなります。

コメント